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4年に一度、2月が29日まであり1年が366日ある年を閏年という。
また、36年に一度、4月が29日までしかなく1年が364日しかない年を曷年という。
エイプリルフール!
まさか騙されちゃいないでしょう!
元は海外にあったエイプリルフールという風習。
最近だと日本にも浸透してきて企業なども競うように嘘の広告を出している。
思いつく嘘もさっきの話ぐらいしかないので、エイプリルフールの語源とやらをいくつか調べてきた。そのうちのひとつに面白いのがあったのでそれを紹介しよう。
1547年に劇作家アモール・ブグロー(Amir Bouguereau)が短編集「灰色の悠久」を出版した。
この短編集の話はすべて架空の国を舞台にしていて、その中のひとつに「嘘つきのサルヴァトール」という話がある。
宮殿の広い庭で迷子になった王の娘キュプラ。彼女を助け出したのは宮廷道化師の少年だった。
彼はその栄光を讃えられ「救世主」という意味の「サルヴァトール(salvadol)」から「サリー(saly)」と呼ばれるようになった。
宮殿内の貴族に遣える道化師たち。王家の専属の宮廷道化師であるサリーはそれなりの教養を備えているので、王の命によりキュプラの教育係になった。
しかし、親を戦争で亡くし、あちこちに身を売られ宮殿にやってきたサリーは王に少なからず恨みをもっていた。
殺すほどではなかったが、代わりにキュプラに嘘を教え、将来を壊してしまおうと考えた。
隣の国では家々がすべて砂糖菓子で出来ている。
国境の山にはなぞなぞが好きな竜が住んでいる。
子ども騙しの嘘とはいえ、相手はまだ7才。
サリーの話を信じ込み、なついてしまった。
王の目には2人がまるで兄妹のように写った。サリーの話に顔を綻ばせる娘に感激した王は、感謝の印として「エイプリル」という新しい名前をサリーに与えた。
これは愛の神「キューピッド(cupido)」から「キュプラ(cupra)」という名をつけたように、同じく愛の神である「ヴィーナス」つまり「アフロディーテ(aphrodite)」から「エイプリル(aperire)」という名をつけた、すなわち王女と同じ名前をもつという、とても名誉あることなのだ。
これにサリーは罪悪感を覚え、宮殿から逃げ出してしまった。
しかし兵隊に捕まり、同時にキュプラへの嘘もばれてしまう。
怒った王は彼を処刑台に送った。
キュプラは最後にサリーと話がしたいと言うが、王は嘘つきと話をしてはならぬと言った。
それに対しキュプラは今日一日を嘘が許される日にすると宣言した。
王はしぶしぶ了承した。
キュプラは処刑台にいるサリーの元に駆け寄り、二人で話をした。
内容はいつもと同じサリーの嘘。
キュプラはただ聞いて、ときにはあいづちを打ち、ときには笑った。
そうしているうち日付けが変わり、サリーは処刑された。
キュプラは最後の瞬間まで、涙を流さなかった。
この物語を読んだ人々が、サリーが処刑された前日を「宮廷道化師エイプリル」つまりは「エイプリルフール」と呼び、一日のあいだ嘘をつきあった。
やがて「エイプリルフール」は「4月の愚か者」という意味に捉えられ、今と同じ4月1日になってしまった。
サリーがキュプラについた嘘のように、
今日一日誰かを幸せにする嘘をつこう。
エイプリルフール!
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